この記事でわかること
- 『化学のDoシリーズ』の概要がわかる。
- 『化学のDoシリーズ』のレベルがわかる。
- 『化学のDoシリーズ』の使い方がわかる。
『化学のDoシリーズ』の概要
『化学のDoシリーズ』は以下の3種類があります。
タイトル | 大学受験Doシリーズ 鎌田の理論化学の講義 |
著者 | 鎌田真彰 |
出版社 | 旺文社 |
ページ数 | 322ページ |
タイプ | 講義型参考書 |
タイトル | 大学受験Doシリーズ 福間の無機化学の講義 |
著者 | 福間智人 |
出版社 | 旺文社 |
ページ数 | 189ページ |
タイプ | 講義型参考書 |
タイトル | 大学受験Doシリーズ 鎌田の有機化学の講義 |
著者 | 鎌田真彰 |
出版社 | 旺文社 |
ページ数 | 315ページ |
タイプ | 講義型参考書 |
対象範囲が化学初学者から入試対策(私の感覚では『鎌田の理論化学の講義』や『鎌田の有機化学の講義』は中級者向け)まで幅広いのも特徴。
『鎌田の理論化学の講義』や『鎌田の有機化学の講義』の構成は、用語の定義や法則内容が記述されていて、所々で入試問題が記載されています。
『福間の無機化学の講義』の構成は、第一章は無機化学の学習準備、第二章は無機化学反応、第三章は元素別に知識の整理、各単元の終わりに入試問題が記載されています。
また入試で使える最重要Point総整理という別冊まとめが付いているので用語の確認などをできる便利アイテムも付いています。
個人的レビュー
難易度は基礎から応用
難易度は基礎から応用となっており
化学初学者でも読み進めていけるようになっています。
しかし私の感覚では『鎌田の理論化学の講義』や『鎌田の有機化学の講義』は化学中級者向けで、
学校で一度習ってから読むことをオススメします。
一方で『福間の無機化学の講義』は化学初学者こそ読むべき参考書と考えています。
もちろん学校で一度習ってから知識を整理するために読むのも良いでしょう。
私が現役の時には存在していなかったので、大人になってから読みました。
ある程度知っているという状態で読み進めても難しいなと感じる部分も沢山あったので全く知らない人が読むには少し難しいと感じました。
解説に無駄がない
本当に必要な知識がぎっちり詰まっています。
しかし上記でも述べたように私の感覚では化学中級者向けで、
無駄を省いている分、ある程度の理解力がないと読み進めることができません。
学校で一度習ってから読むとこの参考書の解説がいかに素晴らしいかがわかると思います。
この参考書が難しいと感じる方は『宇宙一わかりやすい高校化学』など分厚くはなりますが、解説が丁寧な参考書できっちり理解するほうが良いでしょう。
無機化学の解説が素晴らしい
無機化学で多くの人はどこまで暗記すれば良いか?が大きなテーマだと思います。
そして大半の無機化学の参考書は知識が整理されているだけに留まりますが
『福間の無機化学の講義』は理論もきちんと解説されていて
暗記部分と理解する部分を分けて説明してくれているのでどこを暗記すれば良いかがわかります。
対象範囲は化学初学者から入試対策までと幅広く
学校で習っていない人も使えますし
高校3年生でこれから入試対策を始めようと考える人にも使えます。
問題が難しい
記載されている入試問題が東大、京大などの難関大学が出典になっているので問題は初学者には少し難しいです。
問題が難しいと感じる方は講義部分だけ読んで、問題演習については著者が鎌田先生の『基礎問題精講』や『入門問題精講』などの基礎的な問題でやると良いでしょう。
私ならこう使う
『鎌田の理論化学の講義』→『福間の無機化学の講義』→『鎌田の有機化学の講義』の順に読み進めます。
期間はできるだけ早く読んだことを忘れないうちにアウトプット(問題演習)をして定着させます。
問題演習はできるだけコンパクトな(問題数が少なくかつ網羅性のある)問題集を使って全範囲を短期間で学びます。
具体的には
『基礎問題精講』や『入門問題精講』などの基礎的な問題で定着させます。
まとめると
理論→無機→有機のサイクルをできるだけたくさん回す方法(私はミルフィーユ戦法と呼ぶ)で攻略するのが化学には適していると考えます。
まとめ
このシリーズは化学版物理のエッセンスとも言われるほど講義型の参考書では人気のあるシリーズです。
特に無機化学の参考書としては暗記部分と理解する部分をしっかり分けて説明されています。
解説に無駄がなく、網羅性があるので、化学中級者(学校で一通り習っている)には特に刺さる参考書です。
さっと読んでしまって問題集などでしっかりアウトプットをすればかなり力はつくと思います。
有機化学は理論化学や無機化学の知識を必要とするので『鎌田の理論化学の講義』や『福間の無機化学の講義』を読んで理解してから取り組むようにしましょう。
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