過去問分析

共通テスト(2023年度本試験)物理の分析

松尾和哉

大阪府立寝屋川高等学校卒 関西大学システム理工学部電気電子情報工学科卒 個別指導6年、集団指導2年の経験

共通テストを受験した皆さん、お疲れ様でした。

良かった人も悪かった人もいると思います。

今回は物理を実際に解いた感想を書きました。

解説ではなく、個人的な難易度などを記しました。

参考になれば幸いです。

第1問(小問集合)

問1★

力のモーメントの式のつり合いの問題。力の大きさが長さの逆比になることがわかれば簡単です。

問2★★

熱サイクルの問題。前半は内部エネルギーの変化についてだが、スタートとゴール地点が同じことから変化して元に戻ることはすぐに求まります。後半は気体がしたあるいはされた仕事に注意して熱力学の第一法則の公式に当てはめて考えれば答えは出ます。後半は熱力学をしっかり理解していないと解けないのでやや難しいです。

問3★★★

保存則に関する問題。運動量保存則、力学的エネルギー保存則についてしっかり整理できていれば解けるが意外と知らない人が多いのではないかと思っています。

問4★★

ローレンツ力とその向きに関する問題。ローレンツ力の向きはフレミングの左手ですぐにわかるが質量の違いによる円運動の違いがわかるかが正解へ導けるかの分かれ目です。二択までは簡単かと思います。

問5★

光電効果についての問題。公式を覚えていれば簡単に答えは出ます。

第2問(力学)

空気中での落下運動

問1★

空気中での落下運動についての穴埋め問題。空気抵抗による運動をイメージできれば簡単な問題です。

問2★

終端速度を求める問題。速さの公式に当てはめて計算するだけなので簡単です。

問3★

終端速度の実験結果の考察に関する問題。予測していたグラフとの違いが分かればすぐに答えは出ます。

問4★

縦軸、横軸の組合せを選ぶ問題。グラフの式は与えられているので比例の式になるように考えればすぐに求まります。

問5★★

抵抗力と速さの関係を調べる手順を穴埋め形式で答える問題。運動方程式を立てて加速度を求めることに気づくかどうかがポイントです。

第3問(波動)

円運動によるドップラー効果

問1★

円運動の問題。向心力の大きさは公式を覚えていればすぐに求まります。向心力の仕事は向きを考えればわかります。

問2★

音源の周波数と観測者が測定する周波数が同じになる音源の地点を求める問題。ドップラー効果の知識があればすぐにわかります。

問3★★

点A、点Bを通過するときの観測者が測定する周波数に関する問題。ドップラー効果の公式に当てはめて計算すれば答えは出るのでそこまで難しくありません。

問4★

観測者と音源を入れ替えます。

観測者が測定する周波数の最大、最小を答える問題。これもドップラー効果の公式を考えればすぐに求まります。

問5★★

音源が等速円運動する場合と観測者が等速円運動する場合についての正誤問題。ドップラー効果の知識をきちんと整理できていればそれほど難しくありません。

第4問(電磁気)

コンデンサーの電気容量測定実験

問1★★

コンデンサーの基本事項を問う問題。前半は公式を覚えていればすぐに求まりますが、後半は電気力線の本数と電場の関係から導出しないといけないので簡単ではありません。

問2★

実験で用いた抵抗の値を求める問題。グラフから流れ始めるときの電圧と電流からオームの法則ですぐに求まります。

問3★★★

電流と電気容量に関する問題。前半は電流の定義を理解しているか、後半は放電する前の電気量が全面積に相当することに気づくかがポイント。少し難しいです。

問4★★

半減期に関する問題。2の10乗が1024を使うことがわかればすぐに求まりますが、やや難しいです。

問5★★★

正確な電気容量を求めることについての会話文の空欄に当てはまる式と語句の組合せを選ぶ問題。問題文をよく理解してオームの法則、電気量の公式から求まりますが、少し難しいです。

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大阪府立寝屋川高等学校卒 関西大学システム理工学部電気電子情報工学科卒 個別指導6年、集団指導2年の経験

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